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嬉野家のお話
読まなくても問題ない梨里のバックグラウンドのお話。例のごとく重いです← 長いのでコメ欄に続くよ！
ちゃっかり語りに組み込んでますが、一狼先生は流土様宅のお子さんです🙇
#ろーらん2
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マナティ
梨里の父（以下梨里パパ）と、現在梨里の恋人である一狼先生のお父さんは親友同士で、家族ぐるみの付き合いをしていました（つまり梨里と一狼先生は幼馴染み）。
一狼先生と同じ獣化の能力を持っていたお父さんは、親友である梨里パパに「万一自分が暴走したときは○してでも止めて欲しい」と頼んでいました。その時が一生来ないことを祈っていた梨里パパでしたが、ある日無情にも完全に獣と化した親友が奥さんを食い殺し、あろうことか息子にまで牙を剥いている所を見つけてしまいます。
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マナティ
彼は梨里母子への心配を笠にきて言い寄って丸め込み、結婚にこぎ着けるとやがて息子をもうけました。
ところが幸せなときも束の間、梨里ママに難病が見つかります。「現代の医学では治せません」との言葉で、梨里ママは残り少ない人生を自宅で過ごすことを選びます。自宅療養の準備を整えた梨里母子の目に飛び込んできたのは、自分と息子の荷物をまとめる後夫の姿でした。
「『先輩の奥さん』だった頃はすごく魅力的に見えたけど、自分が結婚してみたらそうでもないね。その病気治らないんでしょ？跡継ぎ産んでくれたからもういいや」
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マナティ
梨里ママは母子家庭の各種手当を受けるべく離婚届を提出しようとしますが、後夫は頑としてサインしませんでした。世間体の悪さから息子の離婚を嫌った、姑の差し金でした。
法律上は両親の揃った家族である為母子家庭手当は受けられず、養育費を請求することもできません。弁護士を雇うお金も、離婚調停に臨む体力も梨里ママには残されていませんでした。
「却下の理由：夫の収入により生活可能である為」…生活保護の却下決定通知書を握り潰し、中学生の梨里は考えました。
新聞配達はしてるけど、それだけじゃママの医療費どころか食べていくこともできない。誰も助けてくれない…どうすればいい？どうすれば…
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マナティ
「オジサン、メールくれた人？あーし、リリ」「『ハツモノ』なんだ。高く買ってよ」
大丈夫、どーせいつかは皆することじゃん。怖くない……ウソ。怖いけど仕方ない。ママと2人で生きていかなくちゃ。
「…何をしている。君、中学生だろう」
男性に絡めようとした腕を横から掴んだのは、あの事件で遠くへ引っ越してしまったはずの幼馴染み…大人になった一狼先生でした。
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マナティ
以上です！補足として、
・姉弟仲は悪くありませんでした。義父が出ていって以来一度もあっていませんが、梨里は今でも弟の身を案じています。
・梨里は義父のことを「あの人」と呼んでいます。出ていく前から「何かいけすかない」と感じており、パパと呼んだことは一度もなくあまり懐きませんでした。
ここまで読んでくれた人いたらすごいと思う…長い…(笑)しんどい関係下さった流土さんいつもながらありがとうございます🙇💕
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