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#CAELUMバレンタインandホワイトデイ #CAELUM
壱狼太「こんばんは、ルーちゃん。
千夜子さんに渡したいものがあるんだ。……お使い、頼まれてくれないかな？
ふふ、はいはい、先渡しのお駄賃ね。一度に食べ過ぎちゃダメだよ？
ホワイトデーの習慣って、日本のお菓子業界が作ったものなんだってね。でも、とても楽しい行事だから、僕は……踊らされるのも、それほどいやじゃないな」
薄紙で幾重にも丁寧に包まれたレースのハンカチと、手紙。
壱狼太から千夜子さんへ、ホワイトデーの贈り物。
#書簡集 番外
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mitsumame
千夜子さんへ
緑の指を持つ人。
英国で、園芸の才がある人のことを、そう呼ぶのだと聞きました。
木々が茂り、芝生が輝き、花が咲き乱れる庭を造る人。
枯れかけた木を、荒れた芝生を、萎れかけた花を蘇らせる人。
そんな人を、緑の指、green fingersと呼ぶのだと。
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ルーピー
🐰💕壱狼太お兄さん、お駄賃のおやつ、ありがとうでし！
もひもひもひ❤️
あっ、いけない、一度に食べちゃいけないんだった💦
(お使いを頼まれた包みと手紙をくわえて、一礼)
いっへきまふへし〜〜🐾🐾🐾🐾🐾🕳
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ルーピー
千夜子
ルー？もう寝なさい。
あらいやだ、またいないわ。しょうのない子。
(ルーが現れて、千夜子の前に包みと手紙を置く)
あら、いつのまに帰ってきたのかしら。
え。壱狼太さんから？
(手紙を開いて、読む。美しい筆跡と、心地よい響きの詩……。
価値ある言葉の数々に、しばらくその余韻に浸っている)
壱狼太さんは、本当にいつも………
素晴らしいわ。
そして、これは？
(薄様に幾重にも丁寧に包まれている贈り物を開け、レースのハンカチを見つける)
まあ！！
なんて繊細なのかしら
手の込んだ刺繍だこと！
壱狼太さんらしい品の良さね、素敵だわ。
ハンカチをそっと広げて、微笑む。
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ルーピー
千夜子
壱狼太さん
贈り物をありがとうございます。
大切に使わせていただきますわ。
おっしゃっていた花の話と緑の指。
私の国では、園芸が盛んです。育った祖父の家も、花にあふれていました。
もう一つの祖国である日本、そこに咲く香り高いニホンスイセン。
あなたは、その佇まいを思わせます。
私が育てているのは、まだ何も色の付いていない若者たち。
そして私自身も、まだ何者でもない、定まった色を持ってはいないことでしょう。
もっと言葉を知っていたらいいのにと思います。
あなたへの感謝をお伝えするのに、とても足りません。
心からの感謝を込めて
千夜子
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