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手鞠
大きく手を振って出迎えてくれる彼。
幼い頃から叩き込まれた作法に乗っ取って小さく手を振ってしまう私。
本当は、小さな頃から貴方に出会いたかった。
そこかしこを駆けずり回って、泥のついた服のまま笑い合いたかった。
どうして、私は貴方と隔てられた場所に生まれてしまったのでしょう
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手鞠
大きく手を振る僕。
可愛らしく、美しく、小さく手を振りそれに返してくれるハクさん。
礼儀作法なんてわからないから、ああやって微笑んでくれるだけで受け入れられているのだと、許されているのだと安心できる。
どう考えても身分が違いすぎるが故に彼女を苦しめてしまっている自分が憎い。
いっそのこと出会わなければなんて考えるけれど、出会わなかった方が良かったなんてことは絶対にない。
方法はないと嘲笑われても、僕はハクさんを必ず幸せにする
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