金田直久 『白装束集団を率いた女』 論創社
昔マスコミをにぎわせた白装束集団「パナウェーブ研究所」が属する「千野正法」とそのの教祖、千野裕子の生涯を追った本です。
読んでいて感じるのは千野の元を去る人の多さ。新興宗教は通常獲得した信者を逃がさないようにするものですが、千野裕子は自身とちょっとした行き違いが発生しただけでその相手を積極的に「消滅」させてしまいます。そのため、千野裕子と接点のある中枢の人から千野の元を去っていくのが印象に残ります。
外からは共産主義者のスカラー波攻撃を受け、内側の身近な人間は次から次へと消滅させる。さらに地球の滅亡とアザラシのタマちゃんの安全を同じ重さであつかうといった世界認識はちょっと想像が追いつきませんが、本人にはどのように世界が見えていたのでしょうかね。
結局英語教室を開いて生徒と共にオカルトにのめりこんでいたころが一番幸せだったのかもしれません。
にしてもスカラー波は何でもありですね。白い布はスカラー波から身を守れるそうなので、白い布の絵です。
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