「業火と漆黒に染まった海で。」
そして彼女は”時雨”と名乗った。
あの日の雨を忘れない為に、共に過ごした時間を失わない為に。
(今日のお題 #炎)
この絵を描いてる時に聴いてたテーマソング: https://www.youtube.com/watch?v=elfPTOxjGzY
このイラストのテーマと戦史
「レイテ沖海戦、最終局面となったスリガオ海峡夜戦突入作戦。
当時すでに燃料と航空機の枯渇から、運用自体が困難となりつつあった航空母艦。
日本海軍最後の砦であった正規空母「瑞鶴」を、まさかの囮とし、敵主力艦隊を引き付ける間に、超ド級戦艦「山城」を旗艦とした奇襲艦隊でレイテ島奪還を試みると言う日本の作戦は、最初からそのほとんどが米軍によって暗号解読され筒抜け状態であった。
正規空母「瑞鶴」は、目立たない為の迷彩から、敵を引き付け目立つ為、あえて派手な迷彩に身を纏い、最後の任務に出撃する。
しかし、作戦内容を全て逆手に取られ、米艦隊による待ち伏せによる猛攻にさらされ、「瑞鶴」は炎上しその最期を遂げる。
重なるアクシデントにより突入のタイミングを逸しながらも、超ど級戦艦「山城」「扶桑」率いる奇襲艦隊は”スリガオ海峡”へと突入を開始する。
その中に、護衛として駆逐艦「時雨」の姿もあった。
陽が落ち、真っ暗な狭い海峡で通過できる海域は限られていた。
奇襲艦隊を待ち受けていたのは、大艦巨砲の戦艦ではなく、暗闇の中に紛れ込む数百隻を超える無数の小さな米魚雷艇による無差別雷撃であった。
万全の態勢で待ち伏せを仕掛けた米艦隊の渦中で、戦艦「扶桑」大破爆沈。
旗艦「山城」は大炎上を引き起こし、炎にその身を包みながらも、最期の瞬間までその主砲は火を噴いていたと言う。
重巡洋艦「最上」を含むその他複数の護衛艦と共に、駆逐艦「時雨」は、燃え盛る「山城」に背を向け、海峡からの撤退を試みる。
追いすがる敵の猛攻に晒され、降り注ぐ砲弾の雨の中、重巡洋艦「最上」
駆逐艦「満潮」「朝雲」「山雲」
途中どこでどの艦がどの様に姿を消したのかすら、把握できない状態だったと言う。
確かなのは、真っ暗なスリガオ海峡で、漏れ出た油が燃え盛り、轟々と炎を巻き上げていた事だけだった。
スリガオ海峡突入艦隊(西村艦隊)参加艦全7隻の内、唯一生還した日本艦は、駆逐艦「時雨」ただ一隻だった。」
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